フラガルド城内

マスキュリン
もう少しだけ 待って下さい・・・。
ダンタレス
わかっている マスキュリン・・・
私だってコムラード様との別れを
ゆっくり惜しみたいのだから・・・。
グレイス
コムラード様のいまわの際の・・・
パルシス様を守れとのお言葉が・・・
気にかかるのですね ダンタレス様。
ダンタレス
グレイス お前にはウソはつけぬな
・・・その通り 気になっているさ
あの司祭が先行しているのだからな。
グレイス
それでも もう少しだけ待ちましょう
シンビオス様は 良くおわかりですわ
今 気持ちの整理をつけているのですよ。
シンビオス
・・・・・・。
・・・・・・。
ダンタレス
よろしいのですか シンビオス様?
マスキュリン
それじゃ・・・オブサーブに?
グレイス
行くのですね パルシス様の元に!
シンビオス
・・・・・・。
ダンタレス
行きましょう オブサーブに・・・
そしてブルザムの司祭フィアールに
コムラード様の弔い戦といきましょう!
爺さん
コムラード様が こんなことに・・・
体調さえ万全の時であったなら・・・
むざむざ 倒されなかったでしょう
これからはシンビオス様が領主です
どうか 行かないで下さい・・・と
言っても聞き入れてはくれますまい?
女性
シクシクシク あんまりですわ・・・
みんなに愛されていたコムラード様が
どうして狙われたのでございましょう?
婆さん
マロリー領に嫁いだマーガレット様にも
コムラード様のお亡くなりになった報を
早急にお伝えせねばなりません・・・
お父様思いのマーガレット様ですから
きっと最後のお別れをしたいでしょうね。
学者1
千年王国とは神が地上に降臨することで
永遠の愛と歓喜の統治世界が来るという
共和の根幹をなす絶対平等の世界でした
その理念を柱に千年王国を作るためにと
建国した共和国でしたが 研究の結果
その定説は誤りだったとわかったのです
千年王国とはヒュードル復活の警告です
悪しき神に等しい力を持つ超人類による
大陸支配王国再興を予言していたのです。
学者2
コムラード様が興味を持たれてたのは
大陸の各所にあったという古代文明と
その突然の破滅の謎についてでした
その研究の成果をお聞きになりますか?
はい
学者2
古代文明が栄華を誇った千年前のこと
人類にとって悲惨な時代だったその頃
全てを支配していたのはヒュードル!
おとぎ話の存在だと思われていますが
それは間違いなく実在していたのです
逸話の通りの怖ろしい存在としてです
この地を支配したブルザムの時代には
地上は恐怖と苦悩に満ちていたそうです
・・・なんとも忌まわしい歴史ですよ。
いいえ
学者2
もし古代文明が突然消滅していなければ
地上は今頃 現在から想像もできない程
発達した文明を誇っていたでしょう
その代わり 我々が求める自由と平等は
今よりもかなわぬ夢だったはずですよ。
兵士1
私は不意を食らってしまって・・・
気がついたらロープで縛られてました
多くの者が倒されたというのに・・・
生き残ってしまうなんて生き恥です
この償いは・・・いつか必ず・・・。
兵士2
終わってしまったことは問わないとは
・・・シンビオス様の寛大なお心に
改めて・・・私は感動しているんです
シンビオス様が領主を継がれたなら
今までにも増して忠誠を誓います!