王都奪還戦

地下遺跡
フィンデング
ここから私は 第2部隊を引き連れ
ダムの水を放流しにまいります。
パルシス
ダムの水は堀の守りの要であるため
間違いなく帝国軍が守備している
くれぐれも気をつけて行くのだぞ。
フィンデング
水を放流したら のろしを上げます
見落とさないように頼みますよ。
この作戦はお互いのチームワークで
成功も失敗も決まりますから・・・
念のため これをお渡ししときます。
フィンデング
もしも 何かの理由で撤退する場合
それを使ってくれれば戻ってきます。
パルシス
我々も行こう シンビオス。
パルシス
帝国軍との最終戦闘の前に・・・
何かやり残しがあるのか シンビオス?
はい
パルシス
そうか それではフィンデングたちを
あの笛を使って呼び戻すとしよう。
フィンデング
一時撤退ですか シンビオス殿?
いいえ
パルシス
ならば 戦場に向かうとしよう。
王都奪還戦~VS巨神戦士~
パルシス
堀の中を見よ シンビオス・・・。
シンビオス
・・・・・・。
パルシス
確かに巨神戦士が沈んでいるようだ
あれが無軌道に暴れ始めたりしたら
アスピニアの首都アスピアも終わりだ。
やや あそこに人の影が・・・。
帝国軍兵
帝国軍が巨神戦士に分断されたからと
我々の前に姿を現すとは大胆不敵な!
アロガント
お前たちが シンビオス軍だな?
帝国領からベネトレイムを連れ帰り
我がアミをことごとく くぐり抜け
果てはバサンダまで破りおった!
バサンダがお前たちに倒されたために
この堀が通行できなくて困っていたが
どうやら隠し通路が存在するようだ。
シンビオス
・・・・・・。
アロガント
私もドミネートの再来と呼ばれる男だ
トラスティンが約束を守っている間は
1度した約束は違えぬ 見るが良い!
アグリード
シンビオス叔父さん ボクは大丈夫
それより堀の中に巨神戦士が・・・
危険過ぎます どうか戻って下さい!
アロガント
けなげな おいの言葉に従って・・・
軍を退くつもりはないようだな・・・
だがアグリードを渡すわけにはいかぬ。
シンビオス軍が進軍を始めたなら
お前たちも進軍を開始するのだ!
ブルザムの援軍がやってくるまでは
マロリー軍に動かれては困るのでな
我が軍の多少の犠牲はやむを得ぬ!
パルシス
思った通り・・・アロガント王子は
我々にアグリード様を助けさせぬため
軍の犠牲を省みず進軍を開始させるぞ。
シンビオス
・・・・・・。
パルシス
我が軍を最小の被害で食い止めながら
フィンデングの合図まで耐えるんだ
よいな 頼んだぞ シンビオスよ!
王都奪還戦~VSダム戦闘~
帝国軍兵
現れたな 共和国軍め・・・
堀に供給するダムの水を枯らし
アスピアに進軍するつもりか!
アロガント様がバサンダ司祭の進言で
我々をここに派遣したのも知らずに
ダムにやって来たのが運の尽きだ。
アロガント様が半信半疑だったため
守備隊の陣容は物足りぬが・・・
貴様らごとき 我らで充分であろう!
フィンデング
やはりダムに守備隊は配されていたが
これなら第2部隊だけで対応できるぞ。
急いで 帝国のダム守備隊を倒し
乱戦のシンビオス軍の援護のため
早急に ダムの水を放流するのだ!
フィンデング敗北
フィンデング
私はもう 体力が残っていない
頼む 残ったみんなの力で・・・
帝国軍のダム守備隊を倒してくれ。
シンビオス
!!
パルシス
あそこを見よ シンビオス・・・
巨神戦士が・・・出現したぞ!
アロガント
あ 現れおったな 巨神戦士・・・。
これでシンビオス軍も退却だ・・・
しなければ・・・ヤツらは全滅だ!
パルシス
巨神戦士 何するものぞ・・・
帝国軍が退却するというのなら
アグリード王子はお返し頂く!
アロガント
ぐぐ 自滅するつもりか・・・?
我がアロガント軍 全軍に告ぐ
シンビオス軍が退却するまでの間
けして・・・退却してはならぬぞ!
ダム戦闘終了
ギガブレイカー
ア アロガント様・・・
申し訳ございません ぐは。
フィンデング
このダムの堤防の放流用のレバーは
一度に開かないことになっているのだ
一気に水が流れると危険だから・・・。
だが今度は その水の力が・・・
我々には必要なんだ だから・・・
その禁を破る・・・いくぞ・・・。
さあ 我々の使命は終わった。
後は・・・シンビオス軍が心配だ。
私は急いで アスピア城に向かう
君たちも急いで向かってくれ!
アロガント
何だ 今の・・・音は・・・。
シンビオス
!!
パルシス
うむ フィンデングたちの作戦は
どうやら・・・成功したようだ!
全員を避難させろ シンビオス
放流の水が堀に押し寄せる前に
石橋の堤防に身を隠させるのだ!
王都奪還戦~VSアロガント~
アロガント
い いったい・・・なんだ・・・
何が起きたというのだ・・・。
無敵のはずの巨神戦士が・・・
それに我が帝国軍が壊滅したのか?
パルシス
その通りだ アロガント王子・・・
強敵である巨神戦士をおとりにして
帝国軍を壊滅させる作戦だったのだ!
アロガント
そうか ダムの結界を破って・・・
さきほどの のろしがその合図とは
・・・ぐぬぬ・・・謀られたわ!
シンビオス
・・・・・・。
アロガント
誰が降伏などするものか・・・
我がアロガント軍の有利はゆるがぬ。
巨神戦士の驚異の去った 今だ
全軍でシンビオス軍を叩くのだ!
パルシス
アロガント王子は逆上している・・・
和平がならぬのなら 残念だが・・・
アロガント軍を倒すのだ シンビオス!
戦闘終了
アロガント
シンビオス軍の策略に はまって
このアロガントが破れたのか・・・。
パルシス
我々が倒したのではありません 王子
絶対的有利だった帝国軍だから・・・
戦いにスキが生まれ自滅したのです。
アロガント
そうか シンビオス軍にはお主がいるが
私は頼りのフィデリティを失っていた
その軍師の存在が雌雄を決したか・・・。
シンビオス
・・・・・・。
アロガント
お主が名将コムラード殿の子息か・・・
我が計略をことごとく破った才覚・・・
やはり・・・父親譲りであったようだ。
パルシス
なぜに あなたのような器量の方が
ブルザムのような邪教と組まれたか
お答え下さい・・・アロガント王子?
アロガント
帝国の習わしである年功序列制ならば
皇帝の座は第2王子の私には回らない
それへの気の迷い・・・焦りかも知れぬ。
だが皇帝に相応しいのは私なのだ・・・
父がかつて皇帝の座を奪ったがごとく
自分の力でその座を奪うためだ・・・。
だが・・・それもかなわぬ夢となった
ゲホゲホ もはや全てが終わる・・・
何もかもが元にもどり・・・ふぐ。
シンビオス
・・・・・・。
パルシス
帝国内の世継ぎ騒動が・・・
帝国と共和国間の戦争に発展し
ここに・・・終結を見た訳だな。
シンビオス
・・・・・・。
パルシス
その通りだよ シンビオス・・・
解決がついたのはまだ1つだけさ
まだ片づけねばならぬ問題が・・・。
アグリード
すごい 本当にすごかった・・・
ボク まさかシンビオス叔父さんが
勝てるなんて思えなかったんです!
シンビオス
!!
アグリード
あんな方法で巨神戦士を倒すなんて
きっと・・・誰も思いつきません。
マーガレット
無事だったのね アグリード!
シンビオス
・・・・・・。
トラスティン
本当に巨神戦士を倒してしまうとは
大それたことをしたな シンビオス。
パルシス
トラスティン様がどうして・・・
手回し良く・・・こんな場所に?
マーガレット
あなた方の出発から時間をおいて
マロリー兵を進軍させたのよ・・・
妻として・・・信じられない夫だわ。
トラスティン
目立たない数の兵を少しづつ送り出し
ダムの放水の のろしと呼応して
アスピアの町に侵攻したのだよ。
パルシス
ずいぶん 思い切ったことを
アグリード様が無事だから
事なきを得ましたが・・・。
ヤシャ
無事だと思うのは早すぎるな・・・。
シンビオス
・・・・・・。
ヤシャ
くくく どこを探している
このヤシャ様は ここだ!
トラスティン
き 貴様・・・忍者だな?
ヤシャ
ドミネート皇帝の命を受けて・・・
アロガント様を監視していた者よ。
マーガレット
ドミネート皇帝にですって・・・
それはいったい・・・どうして?
ヤシャ
アロガント様はドミネート皇帝が・・・
将来帝国を任せても良いと思ってた方だ
だから影ながら監視を命じられていた。
シンビオス
・・・・・・。
ヤシャ
あのアロガント様がまさかこんな形で
シンビオス軍に倒されるとはな・・・
皇帝も考えておられなかったのだ。
マーガレット
それじゃあ 皇帝さえアロガント王子に
皇帝候補の1人であると告げていたなら
こんな戦争は起きなかったってことなの。
ヤシャ
くくく そうかも知れぬな・・・
だが 皇帝のお考えは誰も理解できぬよ
私はただ ありのままをお伝えするのみ。
パルシス
貴様 アグリード様が無事だと思うのは
早すぎると言っていた 何をする気だ!
ヤシャ
私の本来の役目はアロガント様の監視だ
しかし正々堂々と戦ったアロガント様に
トラスティンは約束を違えたのだ・・・。
トラスティン
ぐぐ それは確かにそうだが・・・
子を思う・・・親の気持ちに免じて
こればかりは許してもらえぬか・・・。
ヤシャ
ならぬ アロガント様の無念を思えば
せめて一矢を報いさせてもらわねば!
マーガレット
やめて お願いです・・・私を
どうか代わりに私を殺して下さい!
アグリード
ウワーッ!
シンビオス
!!
パルシス
!!
トラスティン
!!
マーガレット
!!
ヤシャ
アグリード様のなされた約束は果たした
これにてご免 いずれ合いまみえようぞ。
マーガレット
アグリード 私のアグリード・・・。
トラスティン
ヤシャといったか・・・
アグリードを堀の中に・・・
私が挙兵さえしなければ・・・。
マーガレット
あの子は 私たちにとって・・・
たった一つに望みだったのに・・・。
シンビオス
・・・・・・。
パルシス
気持ちはわかるが・・・シンビオス
堀の水の流れはまだ早すぎるのだ
飛び込めば お前までが・・・。
フィンデング
死に急ぐ必要はないぜ シンビオス殿!
トラスティン
そ その声は フィンデングか?
フィンデング
オレって良いところに登場するな
そう思いませんか トラスティン様?
パルシス
フィンデング お前まさか・・・?
マーガレット
アグリード!
トラスティン
我が子 アグリードよ!
敵の軍門に降ったマロリー領のウィルマーを倒し フラッター将軍とバサンダの子ブラーフを退け ついに地下遺跡のバサンダ戦に貴重な勝利を得た ダムの水の放流という巨神戦士打倒の秘策により 帝国の大軍をも一掃したシンビオス達は 占領軍総指揮官アロガント王子より首都を奪還! 人質の姉マーガレットの子アグリードを保護し 全ては解決し何もかもが平和に戻ったかに見えた。

第六章 首都アスピアの巨神戦士 完