エルベセムロード

ドンホート
聖地への道がほぼ現れているぞ。
キャンベル
しかし完全な道というほどには・・・
どうも潮は引かないようですな・・・。
ドンホート
潮は これよりさらに引くはず・・・
前進する間に完全な道となるだろう。
メディオン
・・・・・・。
グランタック
しかし この道幅や地形では・・・
全軍が拡がった隊列は難しいのう
そこをモンスターにつけ込まれたら?
ドンホート
お主の心配はわかるよ グランタック
そのために流木を利用するがよかろう
それで散開した布陣も可能なはずだ。
キャンベル
まいりましょう メディオン様
ここで話し合っていても・・・
らちがあきませんからね!
ゼロ
注意して下さい メディオン様!
グランタック
おお その声は・・・ゼロ・・・。
メディオン
・・・・・・。
ゼロ
確かに私はアスピアに戻りました・・・
そしてそこで不吉な話を聞いたために
こうしてお役に立つため戻ってきました。
グランタック
不吉な話じゃと・・・。
ゼロ
そうです それを知らせるために
シンビオス様のお許しをいただいて
メディオン軍に戻ってきたのです。
グランタック
我々の知らない情報を・・・
運んできてくれたようじゃな?
ゼロ
その話はまた後ほど それより・・・
今はエルベセムに渡ることでしょ?
グランタック
うむ 違いない・・・それで・・・
注意しろとは 一体何のことじゃ?
ゼロ
みんなの位置からは見えないのか・・・
上空から見ると・・・その海の中に
何かがいるように見えるのですよ!
グランタック
何かがいるじゃと・・・?
ゼロ
何やら巨大な・・・何かです・・・
まるで待ち伏せでもしてるような。
今ボクも戦闘に加わりますからね
それまで慎重に前進して下さい。
グランタック
お聞きになりましたか メディオン様
この先は慎重に前進するのですぞ!
メディオン
・・・・・・!
グランタック
ゼロの言っていた何かがいるとは
この怪物のことであったのか!
お気をつけ下さい メディオン様
この様に巨大なタコ・・・
悪しき力の影響に違いありませぬ!
ゼロ
・・・悪しきものならば
エルベセムの力を持つ この宝珠が
役に立つかも知れません。
戦闘終了
ドンホート
バーランドとエルベセムの海峡には
海ボウズがいるとの伝説があったが
あのオクトパスのことだったのだな。
グランタック
あれに不意打ちを食らったのでは
帝国軍が全滅するのもうなずけるが
前から人を襲い続けていたのかの?
ドンホート
いや 少なくとも共和国の統治下では
そんなことは・・・なかったはずだ。
キャンベル
お主の助言がなかったらと思うと
背筋が寒くなるぞ・・・ゼロよ。
ゼロ
伝説のモンスターの出現か・・・
これもやはり守護像の崩壊に伴った
出現と思われますね メディオン様。
メディオン
・・・・・・。
ゼロ
シンビオス軍にエルベセムの僧侶が
加わっていたのを覚えておいでですか?
そのカーンから聞いた話によると・・・
あの守護像は悪しきモンスターを遠ざけ
負なる力を弱める働きをしていたのです。
グランタック
やはりモンスターが現れはじめたのは
守護像が壊されたからだったのですな。
ゼロ
他にもありますよ ブルザム教の力です
ブルザムも負なる力の支援を受けていて
これから・・・本来の力を出すでしょう。
キャンベル
我々は すでにその力と対決したのだが
確かに・・・強力な力を見せていたよ。
グランタック
この分ではエルベセムの戦いは・・・
過酷なものとなることでしょうな?
メディオン
・・・・・・。
ゼロ
その戦いのために・・・
武器を預かってきました。
ドンホート
この戦いのための武器とな・・・?
ゼロ
カーンから預かったこのエルベセムの宝珠は
悪しきものに効果的な武器だそうです
ほら さっきも オクトパスとの戦いで
絶大な効果を 発揮したでしょう?
キャンベル
このシンビオス殿のお心づかい・・・
ありがたいことですな メディオン様。
グランタック
さてまいりましょうか メディオン様。
ドンホート
エルベセムのふもとの村に立ち寄り
戦の準備をして行くのが良いでしょう。
スタンプ村での一件で神子グラシアの危機を知り さらに進軍の速度を速めバーランドに到着した時 レリアンス将軍はすでに航海に出発した後だった レリアンスの支援を望めない聖地エルベセムは メディオンたちの力なくしてブルザム教の侵略を 防ぐことができないことは火を見るより明らかだ ブルザム教を迎え撃つために急げメディオン軍 その頃・・・北の守護像付近のブルザム捜索隊は グラシアという大きな戦果を挙げていたのだった。

第三章 遥かな巡礼の道 完