領主の館地下牢

牢屋のカギを取る
グランタック
このカギは 罪人を牢に閉じ込めておく
大切なカギです。
むやみに取るわけにはいきません。
罪人1
けっ 内乱のさわぎにまぎれて・・・
盗みをはたらくのがオレら盗賊だぜ
まじめに仕事して何が悪いんだよ!
罪人2
レリアンス将軍は堅すぎるんですよ
町の者からワイロを1度取っただけで
軍法会議にかけるっていうんですから。
罪人3
オレ 盗みで捕まって・・・怖いよ
でもとなりにいる兄貴は立派だぜ
堂々として ホント 格好いいな!
罪人4
オレは酒場で酔ってケンカした・・・
でも本当だ もう十分反省したからさ
もう・・・牢屋から出してくれない?
ウリュド
ティラニィ領主の逃亡の経路は
ここで終わってるんだから・・・
ここに抜け道があるはずだけど?
シンテシス
うん きっと手がかりを見つけましょ
でも・・・レリアンス軍が探しても
見つからなかった抜け道よね・・・。
キャンベル
彼らのいう通りです メディオン様
駐留軍でも見つからなかったものを
我々だけで見つけられましょうか?
メディオン
・・・・・・。
グランタック
その通りですぞ メディオン様
引き潮まで大して時間がありません
何としても見つけるのですぞ・・・。
ドンホート
まったく うるさくてかなわぬ・・・
人の睡眠の邪魔をするのは誰かな?
グランタック
もしや お主は・・・
共和国の独立に参加した
騎士ドンホートではないか?
ドンホート
そういう・・・お主は・・・?
お お主はグランタック・・・。
グランタック
なぜ お主のような優秀な騎士が
バーランドの牢屋に入っている?
ドンホート
笑ってくれ・・・グランタックよ
自分の力を独立に生かそうとして
夢が破れた代償がこれよ・・・。
ウリュド
ドンホートって あの・・・
独立戦争で鬼神の働きをして
帝国軍に恐れられた人だよな?
シンテシス
その人の話なら聞いたことあるよ
でも・・・独立の夢が破れたって
いったい どういうことかなあ?
ドンホート
独立戦争には確かに勝てたが・・・
あれは平等の国を作る目的の戦いだ
それができなければ何のための独立か。
キャンベル
権力争いや差別社会といった・・・
帝国のかかえる国家制度の問題同様に
共和国特有の事情があるようですな?
メディオン
・・・・・・。
ドンホート
お主ら シンビオスを知ってるのか?
グランタック
知っているとも ドンホートよ・・・
コムラード様は良い息子殿をお持ちだ。
ドンホート
コムラード様がアスピニアの将来を
託すに値する方に育っておいでだ。
キャンベル
それほど共和国を愛されるあなたが
領主と共に逃げることを選ばず・・・
なぜこうして牢屋にいるのでしょう?
グランタック
ワシらは一刻も早く この町を出て
エルベセムに行かなければならぬのに
ここから出してもらえそうもないのじゃ。
ドンホート
お主ら 同じ帝国軍の身ではないか
どうして 町から出してもらえぬ?
ウリュド
異変ですよ ドンホート殿・・・
どうやら北の守護像が壊されたため
エルベセムに異変が起きているんです。
シンテシス
レリアンス様が出航してしまって・・・
現在危険なエルベセムに行かせないため
我々の話を聞いてくれないんです・・・。
ドンホート
王子の身を案ずるあまりか・・・
兵士を責める訳にもいかぬな・・・。
グランタック
そこで昔のよしみで お主に頼みがある
ティラニィ領主の脱出ルートをたどると
この牢に行き着くらしいのじゃ・・・。
ドンホート
何を言っているのだ グランタック
私は 牢からの抜け道など知らぬ。
グランタック
語るに落ちたな ドンホートよ・・・
私はまだ抜け道の話などしておらぬぞ
だがお主は自ら抜け道の話をしたな?
ウリュド
どうか教えて下さい ドンホート殿
今エルベセムが狙われているのです。
シンテシス
グラシア様という神子を・・・
ブルザム教から助けるためですわ!
ドンホート
グラシア様を助けるためだと・・・
あ 危ないのか・・・神子が・・・。
メディオン
・・・・・・。
キャンベル
ブルザム教は恐ろしい邪教団です・・・
奴らの狙うベセムの杖を渡してしまえば
世界は大変なことになるらしいのです!
ドンホート
ベセムの杖がそんな者の手に渡ったら
アスピニア1国の問題ではすまぬ・・・
わかった バーランドから出るとしよう。
グランタック
その気になってくれたか ドンホート。
ドンホート
ああ 悪いがこの扉を開けてくれ
カギはテーブルの上にあるはずだ。
ドンホート
悪いがこの扉を開けてくれ
カギはテーブルの上にあるはずだ。
牢屋を別の牢に使う
グランタック
罪人を解放しては なりません!
キャンベル
罪人を野にはなっては なりません!
シンテシス
罪人を牢から出しちゃダメですよ!
ウリュド
罪人は ここで罪をつぐなうべきです。
ドンホート
ちょっと 待ってほしい・・・
通路を開ける道具を取らねばな。
ドンホートはベッドの下側から  T字型の棒を取り出した。
ドンホート
私があの時逃げられたにも関わらず
逃げなかった理由がわかりますぞ。
ドンホートは像のレリーフに  T字型の棒を差し入れて回した。
ドンホート
ティラニィがここを開けたまま
もしも逃亡していたとしたなら
すぐに捕まってしまったでしょう?
ヤツを安全に逃がすためには・・・
ここを閉ざし私が残るしかなかった。
ケンカをしていた相手とはいっても
ティラニィを見殺しにできなかった
ふふ・・・甘いヤツとお笑い下さい。
私もエルベセムが心配です・・・
一足先に失礼させていただきますぞ!
グランタック
もう ここに探すものはございません
本陣
ドンホート
エルベセムの神子グラシア様は・・・
かけがえのない お方なのだ・・・
神子とベセムの杖が狙われているなら
それは世界にとっての一大事なのだ!