シーゲイト号

レリアンス
グラシア様とメディオン軍は乗船した
シーゲイト号・・・出航せよ!
キャンベル
私はわからなくなりました・・・。
ブルザム教が侵略を開始した意味は
支配の拡大を狙ったものと考えれば
わからないでもありません・・・。
グランタック
レインブラッドの行動のことじゃな
皇帝直属部隊のエルベセム侵攻・・・
侵してはならぬものへの挑戦か・・・。
キャンベル
ドミネート皇帝の覇権に対する欲望が
エルベセムにまで及ぶ可能性はあります
しかし今 誰が命令を下せましょうか?
ダビデ
レインブラッドが皇帝の命令以外には
耳を貸さないというのが本当なら・・・
誘拐事件が狂言だったんじゃないか?
ドンホート
なるほど 皇帝ならあり得るな・・・
共和国を犯人に仕立てての誘拐事件は
合法的な共和国の要人狩りという訳だ。
グランタック
あの誘拐事件が狂言だったとは・・・
とても信じられない思いなのですが
やはり皇帝の企みだったのでしょうか?
はい
レリアンス
ドミネート皇帝の誘拐事件・・・
私には狂言とは思えませんな 王子。
いいえ
レリアンス
ドミネート皇帝の誘拐事件・・・
私も王子と同様 狂言とは思いません。
レリアンス
今聞いた サラバンドの当時の状況や
その前後のブルザム教の不穏な動きは
皇帝誘拐への関与を示すものと思う。
グラシア
レリアンス将軍の言われるとおり・・・
ブルザム教の動きと負の力の増加から
私もエルベセムを発つことにしました。
レリアンス
レインブラッドとブルザム教の狙いは
明らかにベセムの杖の獲得だった訳で
手を結んでいたのなら協力すべきだった。
グランタック
レリアンス将軍の判断は的を射ています
みすみすベセムの杖を失う危険を冒して
両者を戦わせるはずはありませんな?
ダビデ
しかし それならブルザム教と・・・
手を結ぶ帝国首脳とはいったい誰だ?
レリアンス
アロガント王子ではないかと疑っている
・・・それだけの行動力をお持ちの方だ
また・・・それらしい事件にも遭遇した。
誘拐事件の知らせが入った直後・・・
シーゲイト号をサラバンドに出航させ
偶然ブルザムの船と遭遇した時だった。
グランタック
何じゃと ブルザムの船じゃと・・・
それはドミネート皇帝を連れ去った船だ
お主は・・・追い詰めなかったのか!
レリアンス
もちろん追った 追い詰めたとも・・・
だが最後の段階という時に砲撃を受け
みすみす・・・逃す結果になったのだ。
グラシア
砲撃ですって シーゲイト号に・・・
この船に海上で攻撃を仕掛けた時に
報復を恐れぬ船があるのですか?
レリアンス
残念ながらあるのですよ グラシア様
数少ないシーゲイト号に対抗できる船
エグゼキュータ号・・・最新帝国艦だ。
ドンホート
それは確か・・・クリュエル将軍艦だ
バカな・・・ブルザム船を逃がすため
帝国艦を砲撃したっていうのか?
レリアンス
もちろん その後に問い質してみたが
誤認射撃によるニアミスの一点張りで
ブルザム船を逃がした訳じゃないそうだ。
キャンベル
そういえばシーゲイト号は現在・・・
どこに向かって航行中なのでしょう?
レリアンス
シーゲイト号はサラバンドに向け
航海しているんだよ キャンベル。
グランタック
サラバンドに戻るのか・・・
なぜまた サラバンドなのじゃ?
レリアンス
彼女はシーゲイト号の調査員で・・・
エルベセムの状況が把握できたのも
彼女のおかげ・・・ご説明申し上げろ。
オネスティ
サラバンドは現在バルサモ平野を発ち
共和国南端のヘッドランドにあります。
キャンベル
ヘッドランドですって・・・?
ダビデ
帝国と共和国が戦端を開いた今・・・
最も貧困にあえぐヘッドランドの地に
利を優先するサラバンドがなぜ・・・。
オネスティ
分裂寸前のアスピニア共和国の中でも
最も強硬なヘッドランド領への移動で
将軍の歴戦の勘が閃いたのです・・・。
グラシア
レリアンス殿の勘ですか・・・
サラバンドが怪しいと・・・?
レリアンス
皇帝の所在のわからない現段階・・・
疑わしいグラビーようするサラバンドは
探ってみる価値のある場所だと思います。
ダビデ
自分の領地を犠牲に上り詰めた男・・・
グラビーは利益のため何でもやるだろう。
レリアンス
ヤツはブルザム教や盗賊たちと交流し
アロガント王子とも親交を持つ・・・
これはこの事件に関連を持つ者の全てだ。
グランタック
レリアンス将軍の洞察力の鋭さには
あらためて驚かされましたぞ・・・
サラバンドのグラビーにですか・・・。
レリアンス
さて 納得して頂いたところで・・・
サラバンドの到着には少々時間がある
船内でも回って来ると良いでしょう。
グラシア
将軍 私は客室をお借りします・・・
ブルザムとの追いかけっこのおかげで
夕べは・・・寝ていないのです・・・。
レリアンス
そうですか それは大変でしたな
よろしければ私の部屋をお使い下さい。
ステラを殺した
レリアンス
そうだ ご紹介し忘れるところだった。
彼は共和国のエキュアル殿・・・
英雄のほまれ高い将軍です。
ドンホート
やはり・・・そうでしたか・・・
まさか 帝国の船で会えると思わず
自分の目を疑っていたのです・・・。
レリアンス
エキュアル将軍は自身の危険を省みず
ブルザムの企みを知らせに来てくれた
まったく大した勇気の持ち主なのだ。
エキュアル
お目にかかるのは・・・2度目ですな
あんな無様な姿をお見せした後に・・・
再会しようとは・・・生き恥です・・・。
キャンベル
何を言われるのだ エキュアル将軍
共和国を思う気持ちは十分伝わった
我々は軽べつなどしておりませんぞ。
ドンホート
どうなっているのだ キャンベル殿
初対面ではないのも驚きだが・・・
生き恥だ 軽べつだとはいったい?
グランタック
エキュアル殿は誇り高い将軍ゆえ・・・
ご自分を責められているだけなのじゃ
けして・・・恥じる行いなどされてない。
ドンホート
うーむ まったく要領を得ないな
いったい どうなっているのだ?
レリアンス
良いではないか ドンホート殿・・・
誰でも人に知られたくないことはある
そっとしておいてやろうではないか?
エキュアル
かたじけないレリアンス将軍・・・
そして・・・メディオン軍の方々よ。
レリアンス
どこに行かれるのか エキュアル将軍?
エキュアル
私には・・・もはや何も残っていません
あるとすれば この騒動を収めるため
少しでも役立つことしかないでしょう。
私は・・・かけがえのないグラシア様を
お守りするのだと心に決めました・・・
グラシア様のお側に仕えたいと思います。
レリアンス
さあ それではしばらくの間・・・
本艦がヘッドランドに近づくまでの間
艦内でゆっくりくつろいでいて下さい。
ステラが生きている
レリアンス
私はエルベセムの異常事態を知りながら
指揮官としての冷静さを欠くミスを犯し
王子に多大な迷惑をおかけしたようだ
エグゼキュータ号からの砲撃に気が立ち
我が領へ上陸した怪しい民間船を・・・
意地になって追うとはバカなマネをした。
ステラを殺した
レリアンス
私を訪ねてきたエキュアル将軍の姿は
とてもウワサに聞く武人と思えぬほど
失意のどん底という状態だった・・・
1度失いながら魔人に拾われた命だから
・・・帝国でも共和国でもない何かに
捧げるつもりだと語っていた・・・。
オネスティ
私はシーゲイト号の航海の安全のため
目的地方面を偵察に行ってまいります
どうかその間 船内でもご見学下さい。
ステラが生きている
船員1
本艦のエルベセム上陸が遅れたのは
バーランドへ上陸した不審な民間船を
追尾捕獲する作戦を遂行したためです
思った通り船の乗員は共和国軍でしたが
エルベセム探査員からの危機の報告で
追尾を離脱後エルベセムに急行しました。
ステラを殺した
船員1
本艦はエキュアル将軍との会見から
ブルザム教のエルベセム侵攻作戦を知り
いち早くエルベセムへ急行したのでした
本艦のエルベセム上陸が遅れたのは
ブルザム軍の妨害攻撃によるもので
撃退するのに手間取ったためなのです。
船員2
我々はブルザム教という宗教団の実体を
エルベセム僧から聞いて驚いたのです
ヤツらはブルザムというヒュードルを
今の世の中に目覚めさせるつもりです
まったく 正気とは思えません・・・。
船員3
我々はエルベセム僧から聞いたのです
ブルザム教の恐ろしい真実の姿を・・・
伝説にある千年前の恐怖の帝国を・・・
現代に再びよみがえらせようとしてます
それはヒュードルが統治する世界・・・。