スワンプランドへの洞窟

サイオス
待ちかねたぞ メディオン軍
私はスワンプランドのサイオスだ!
キャンベル
スワンプランドのサイオスとは
スワンプランドの領主ですぞ!
サイオス
サラバンドのグラビー総督と・・・
ヘッドランドの領主ダッカと私・・・
よくも友好条約を邪魔してくれおった。
それどころかせっかく捕らえた皇帝まで
解放してくれたそうだな・・・小僧!
それら数々の行状のおかげで・・・
全てのもくろみが崩れ去った今では
死して償ってもらうしかないのだ!
ドミネート
相変わらずだな・・・サイオス。
サイオス
そ その声は・・・忘れもしない
帝国皇帝・・・ドミネート・・・。
ドミネート
20年前 コムラードたちの反逆に
討伐軍として向かったお前とダッカが
寝返ったこと・・・忘れてはおらぬぞ。
サイオス
な 何を・・・皇族に生まれた我々から
全てを奪ったお前に言われたくはないぞ
私は・・・私の新たな王国を持つのだ。
ドミネート
ふふん それほど権力が欲しいか・・・
良いだろう 領主という権力者として
ダッカと共に・・・果てるが良い・・・。
ダッカ
ぬう 知っていたかドミネート・・・。
我々は共和国の独立のため・・・
コムラードに協力したのではない!
お前だ お前に刃向かうため・・・
コムラードと独立戦争を利用した!
そして共和国の独立戦争は成功し
お前に一泡吹かせることもできた
だが・・・我々も代償を払わされた。
華やかなデストニアの貴族社会生活から
こんな小さな領土の地味な生活・・・
それを20年も続けるという代償だ!
ドミネート
自分の選んだことではないか・・・
やむを得まいが・・・ダッカよ?
ダッカ
イイヤ・・・ドミネート お前だ
帝国からお前の存在さえ消し去れば
我々は帝国に復帰できるはずだった。
私とサイオスは決めたのだ ドミネート
お前を亡き者としデストニアに復帰する
そのために・・・ここで死んでもらう!
ドミネート
見たかメディオン ヤツらの配置・・・
両軍は前後からはさみ討ちを狙うだろう
・・・難しい戦いだが見事倒してみよ。
グランタック
さすがは・・・ドミネート皇帝・・・
地形と状況を判断し敵の配置を・・・
往年の感覚・・・今だ衰えぬようじゃ。
キャンベル
敵は後方を行くドミネート皇帝を
間違いなく狙ってくるでしょうな?
グランタック
皇帝の軍から離れますな 王子・・・
ヤツらの狙いがドミネート皇帝ならば
皇帝に注意が行くスキを狙うのです!
サイオスを倒す
サイオス
ぐがっ 何としたことだ・・・
この20年 この日のため・・・
錬磨した私が・・・倒されたのか?
ふぬう ドミネートめ 貴様が・・・
貴様が・・・いなければ良かったのだ
貴様が我が人生を変えたのだ・・・。
例えこのサイオスは死のうとも・・・
貴様だけは許さぬ 貴様を・・・
ダッカよ 我が仇を・・・ ぐへあっ!
ダッカを倒す
ダッカ
ふげっ このダッカが倒された・・・。
ドミネートを倒し・・・帝国の・・・
失った20年を取り戻すはずの・・・
このダッカが・・・死ぬのか・・・?
サイオス・・・サイオスよ・・・
私の仇を頼む・・・仇を ふげあっ!
戦闘終了
サイオスが生存している
サイオス
待て 待ってくれ ドミネート・・・。
ドミネート
どうしたサイオス 何を待てという?
サイオス
わ 私の負けは・・・認める・・・
どうか見逃してはくれぬか・・・。
ドミネート
これはお前が仕掛けた戦争なのだ
私の命を狙い お前はそれに敗れた
・・・今さら命乞いをするつもりか?
サイオス
我々はデストニアに復帰したかった
復帰するにはこの方法しかないと・・・
だが・・・ここで余生を送ると約束する。
フィデリティ
虫が良すぎませんかな サイオス殿
皇帝の不利な状況を狙って戦いを挑み
勝負が決すると命を助けろとは・・・。
サイオス
黙れフィデリティ こんな状況以外
ドミネートとどう戦えと言うつもりだ?
こんな状況でもなくばドミネートには
常にレインブラッドが警護しているのだ
ヤツらと戦って勝ち目があると思うか?
フィデリティ
レインブラッドと戦うのがおイヤなら
仕掛けるべきではなかったのです・・・。
サイオス
かつてドミネートはレインブラッドを
刺客に送ってきたことがあるではないか
・・・どれだけの犠牲を払ったことか?
いつまたレインブラッドが送られるか
・・・その前にドミネートを倒すのだ
殺られる前に・・・殺ってやる・・・。
ドミネート
サイオスを始末しろ メディオン。
敵の大将の首を取れというのだ・・・
どうした・・・メディオン・・・?
はい
ドミネート
TODO - TEXT MISSING
いいえ
ドミネート
TODO - TEXT MISSING
ドミネート
サイオスを逃がすつもりか メディオン。
メディオンが無抵抗の者を討てぬなら
代わってキャンベルが始末してもよい。
フィデリティ
皇帝の言葉が聞こえたな キャンベル
王子に代わり・・・役目を果たすのだ。
ドミネート
サイオスを殺れ ヤシャ!
ダッカ
おのれ・・・ドミネート・・・ふげっ!
ドミネート
ご苦労だったな・・・ヤシャ・・・
ここはもう良い・・・行け・・・!
お前がどんな男か・・・
良くわかった メディオン。
共和国併合でお前に働いてもらうのに
私の取った処置が正しかったことが
この試みで・・・納得がいったぞ。
サイオス亡きスワンプランド領には
もはや危険はあるまいな フィデリティ。
フィデリティ
皇帝を狙う者はおりますまい・・・。
ドミネート
行くぞ メディオン・・・。
ふふ そうか後から来るか・・・
ならばスワンプランド城に先に行く。
キャンベル
皇帝にとってはサイオス殿の命など
きっと どうでも良かったのだ・・・
ただ 我々を試しておいでだったのだ。
グランタック
アスピアで行われるであろう・・・
侵略戦争でのメディオン軍の行動を
先程の命令の中で試されたのじゃろう。
キャンベル
メディオン軍が無抵抗の者を討てぬと
ドミネート様は・・・理解されたはず
・・・にも関わらずの落ち着きぶりは?
グランタック
そんな王子に働いてもらうための処置と
・・・皇帝はおっしゃっていましたな
いったい どんな手を打たれたのか?
キャンベル
王子は共和国の侵略は望まれぬのです
・・・その信念さえなくされなければ
皇帝に屈することはありますまい!
メディオン
・・・・・・。
グランタック
これで洞窟を抜ければスワンプランド
・・・山脈の東の街道まで後わずか
先を急ぎましょうぞ メディオン王子。
皇帝救出に成功しながらグラビーらの捕獲失敗で シーゲイト号まで失ったメディオン軍の一行は 陸路グラビーとアロガント軍の追撃を開始した だが進軍を行う中ヘッドランド領主のダッカと 向かうスワンプランド領主のサイオスの迎撃は その皇帝打倒の執念もあり苛烈を極めるのだった この洞窟戦に勝利したメディオン王子だったが 生き残った領主の処遇でドミネート皇帝と対立し 両者の間の溝はさらに広がってゆくことになった。

第五章 捕われの第三王子軍 完